この本ゲームテスターという職業がどういったものかについて解説してる本でした。テスターと聞くとただゲームをプレイして楽しんでできる仕事というイメージがありましたがどうやらそういったものではないようです。
またスマホゲームのような継続的な運営を行うゲームが増えていく中でゲームテスターという役割が今後求められていくであろうことや個々人の能力に依存しないテストを行うためにどうしていくかといったことも示唆されています。
どんな人におすすめ?
この業界について知らない人がどんな業界か知ることができるような本です。興味があれば手に取ってみてください。
概要
第1章:謎めいたゲームテストの世界
ここではゲームテスターの一般的なイメージを確認し、デバックやソフトウェアテストとは何かを説明しています。
第2章:ゲーム開発の変遷
ゲームの歴史について書かれています。ゲーム業界はある程度の時代ごとに「世代」として分類されているようです。ここでは第3世代(ファミリーコンピュータ)以降が取り上げられています。
第3章:ゲームテストのための組織
品質管理について解説されています。ゲームでいう品質管理はテストが行われることになります。
第4章:ゲームデバックはもう古い!?
ゲームデバックについて。ここではデバックでは個人の能力に大きく依存してること。テスト手法についてやテストの原則、技法といったことが書かれています。
第5章:多種多様なゲームテスト
ここではテストで実際にどこを確認(機能やテキストなど)しているか解説されています。
第6章:ソフトウェアテストの活動
テストの流れを解説。テストプロセスの図に、沿ってそれぞれのプロセスで行っていることを解説しています。
第7章:先端的な技術の活用
テストの自動化についてAIについて解説。テスト自動化にも8つの原則があるようです。なんとなく自動化と聞くとどんどんして楽にしていけばいいんじゃないの?と素人としては思ってしまいますが向いていないテストなどもあったりするようで簡単にはいかないようです。
第8章:未経験から始めるゲームテスター
ゲームテスターの就活情報。新卒での募集はなかなかないようです。給料や採用のポイントも書かれています。
第9章:ゲームテスターのキャリア
ゲームテスターのキャリアについてです。主に技術系と管理系で分けられるようです。管理系はいわばマネージャーやリーダーとして活躍していくことになります。技術系はテストやゲームに関する技術を深めていく道になります。
第10章:ゲームテストの未来
ゲームテスターの今後について書かれています。自動化、AI、ビッグデータといったキーワードとゲームテストがどうかかわっていくのか、数ページかけて考察されています。
感想
個人的に思ったのはゲームテスターはまだあまり評価されていないのかなと感じました。それは給料であったり、会社における扱いの記述からです。またかなり属人的なところが大きいのかなとも感じました。しかしこれに関しては自動化に関しての未来も示唆されて、今後ゲームテスターの働き方は変わっていくことが考察されていました。複雑なゲームが増えていく中、必ず必要な仕事であることは間違いないと思いました。
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